沖縄の魚に良いイメージは無いらしい
肌寒いでございまさ〜ね〜。新年1発目の更新、半年以上ぶりです。
(不自然に思われるかもですが、これが今年の正月に書こうとしていた内容なのです。実際は1年ぶりの更新となります)
去年の自分のブログ読んでたらニーチェが好きだから客観という言葉を使わない、という所の強調で「絶対」って単語を使ってるんですね。で、今僕はマルクス・ガブリエルに影響されて「絶対」っていう言葉を使わないようにしてるんです、絶対に。def 使わない。(彼の「未来への大分岐」で名前を見かけた斉藤幸平は「人新世の資本論」を毎日新宿で乗り換えるときに広告で目にして正直嫌いになりそうです)
あとは「普通」って言葉も意識的に使わないようにしています。これはラッパーのMoment Joonの影響です。国籍としては韓国人で日本への「移民」の、しかし間違いなく「日本の」ラッパーなんです。阪大に(去年修士論文提出してたから今は博士過程だよね?)留学に来ていて、学部生の頃は徴兵があったから休学して兵役に就いて。本当に一度響くとディグが止まらないというか、夢中になっちゃいます。彼をコンテンツとして消費しちゃいけないんだというジレンマに苛まれつつ。
まま、本題に……。
千鳥の漫才でお寿司屋さんを舞台としたものがございます。
ノブ(以下「ノ」):すみません、一人いけます?
大吾(以下「大」):アラジャイ。
ノ:あらじゃい?いらっしゃいですよね?どうしました?
大:あらじゃい。
ノ:あらじゃいって言ってますよね?
大:外寒うなってきましたね。
ノ:そうですねー
大:その歳だと堪えるでしょう。
ノ:いやお爺じゃないですよ。まだ若いんですよ。
大:どないしましょう。
ノ:お任せでお願いします。
大:ありがとうございます。そう言って頂けると助かります。ワシも一人でやってるもんでね。
ノ:そうなんですね。
大:他にもお客さん居てますんで。
ノ:先客の方いらっしゃるんですね。
大: (先客へ)アテからで宜しいですか?
ノ:握りの前にちゃんと料理のアテがある。
大:(先客へ)ドゥゾー……脂の乗った秋刀魚のはらわた取って、中に紅葉入れてます。
ノ:紅葉!?
大:塩振ってますんでそのままどぅぞー
ノ:こだわりがすごいな……紅葉の味なんかするんか?なんかねじり上げてるな。
大:(先客へ)ドゥゾー……甘鯛の皮の捻り焼きです。
ノ:捻り焼き?
大:熱いうちにどぅぞー
ノ:この人料理へのこだわりと「どぅぞー」のクセがすごいな。只者じゃないぞこの人。
大:どぅぞー
ノ:ありがとうございます
大:スパムです。
ノ:スパム!?こっちスパム!?いや捻り焼きとか。すごいこだわってたやん。
ぼく「ええやんやっぱ千鳥っておもろいなぁ」
大:(先客へ)どぅぞー……お客さん沖縄のお魚ってあんまりイメージ良いことないでしょ?ただねこれ表面炙るとぐーんと甘みますんで塩振ってますんでそのままどぅぞー……
……は?
こんなネタが出回って(寿司とのダジャレではありません)(爆笑)、沖縄県庁水産課は何も行動に移さないのでしょうか。岡山県民によるネガティヴキャンペーンを野放しにしていて良いのでしょうか。
役所は大変よな。俺、動きます。
いや、一芸人のネタに対して県庁がマジレスしたらそれこそ「お笑いファン(笑)」(←本当にお笑いですね笑)からバッシングを受けちゃうかもしれません。ここは俺が勝手に行動に移します。
まずそもそも沖縄の魚にあんまり良いイメージ無いのか、そこのコンセンサスを取らなければいけません。試しに「沖縄 魚 まずい」で検索すると……憤りを隠せません。大量のリザルト。しかも挙げられているその理由は納得いかないものばかりです。主たる3つは
1.色が食欲を減衰させる
2.食感がブニブニしている
3.脂が乗っていない
反駁
1←お前はどうやって魚を食べるの?
刺身にするにも何にするにも鱗は取って、皮は剥ぎますよね?そもそも青だから食わねえってバカだろ。綺麗だべ。
2←生の証拠だよ。
遠洋で獲ったのを解凍したやつしか食べてないと、そっちの方が「自然」に感じるのかな?人工と自然って本来対立すべき概念じゃないのに、不思議ですね。霊長になると自然の構成単位としての自己を認識できなくなるんでしょうか……?
3←魚に何を求めるの?
脂が乗ってない→美味しくない、ってのはあまりにも短絡的すぎる。本土の方による沖縄の魚に対しての違和感ってのは多少なりとも大和民族のナショナリズムが影響してると思いますが(にしては北海道の飯が美味い事を主張して腹が立つ)、そちらこそアメリカナイズされた食生活に影響されてません?ってハナシ メーン。牛脂齧ってサラダ油でも飲みゃいいじゃん。精神レイプされてる人の意見を聞くのは譫妄を相手にしてるみたいで居た堪れないのでNG
僕は千鳥が嫌いなわけじゃない
大悟はきっと脂乗りのいい瀬戸内の魚と賀茂鶴みたいなキレのある淡麗な日本酒(岡山の辛口とかだと喜平とかですかね)が好きなんですよね。
それも最高だと思います。南西諸島の魚は淡泊かもしれないけれど、それを最高に活かすのはトロッとして芳醇な泡盛やら黒糖焼酎な訳です。で、、やっぱり南西諸島の気候で食べるとそっちが美味いんだよね。どちらの味わいのコントラストも食文化、人類の悠久の積み重ねでしてよ……。えへへ、怒ったりしてごめんね。(本編終)
ここからは暴言(メイン)です
不適切かつお見苦しい発言も多々ありますが何卒ご容赦、無視してください(前述の内容と重複する箇所はあります)。だいたい「脂が乗ってないから美味しくない!」とか抜かす輩はバラムツとかアブラソコムツとかアブラボウズだけ食って一生ケツからワセリンを垂れ流す人生を送ってほしいです。本当に。
第一、熱帯の白身魚を内地と同じワサビと醤油でしか食べようとしないスタンスが愚かなの。郷に入れば郷に従えでしょ。別に食べ方を強要するつもりはないですが、インディカ米食べ慣れてるインド人に「日本の米はネバネバしててカレーには向かない。不味いです」って言われたらバチギレるでしょ?俺たちには俺たちのカレーがあるんだって。同じことですよ。自分たちのスタンダードでしか動こうとしない日帝の高慢さの表れです。(列島の)劣等民族チョッパリは恥を知れ。薩摩藩は清らかな海で生き餌になれ。松前藩はヒグマの姿を借りたカムイに裁きを受けろ。
南西諸島の白身魚にはさ、1口目は酢味噌を付けろよ。唐辛子とシークヮーシャー試せよ。それでも脂が無いと条件反射的に嫌なら、マンボウからこそいだ大トロだけ食べてればいいじゃないですか(マンボウも美味しいけどね)。100円回転寿司LOVERクラスタを形成してアトランティックサーモンとカナダ産の鱈の西京漬けだけ貪ってればいいじゃないですか。棲み分けができました。僕はあなた方が馬鹿にする魚を食べます。美味いので。僕が貧乏人とそうでない側とで差別したがる人間に見えるかもしれませんが、異なる食文化を受け入れようとする心の豊かさの、消費社会に呑まれずに1つの食材、言い換えてみれば1つの殺された命と独善的にも美味しく食べるという形で向き合ってみたいという問題ですから……資産額とは別問題。世の中良くできてますね。(ニンマリ) 食文化におけるセグリゲーションは、国産=北西太平洋漁場と外国産=北大西洋・北東太平洋漁場で二つ分かれるので漁業資源の保存って観点では悪くはないんでしょうか。しかし倫理的には好ましくないです……(そもそも国産は身が締まっていて外国産は脂が乗っている、ってのはおそらく解像度が低い分類で、実際違うのは細かい魚種だったりするんでしょうね、っていうのは思います)。
ところで、回転寿司というのは大衆の味覚を確実に変容させてきています。
「えんがわ」とは?部位の話をしたいわけではなく、味のイメージです。体温で溶けるような美味しい脂?それは多分カラスガレイのえんがわで、ヒラメのえんがわじゃないですよね(カラスガレイ勿論美味しいですけどね)。よく、「カレイはあんまり動かないから脂っぽい身で煮物向き、ヒラメはよく動くから身が締まってて刺身向き」なんて言いますが、そんなの今じゃ金持ちだけの話になってるんですよね、それをずっと食べてると無条件に脂がある方が美味しいって思っちゃうもんなんですよね、人間。うーん、なんだか。あと、ウニは何もいじくらないと甘くて雑味がないんですが、どうやら折ウニで色を持たせるために使ってるミョウバンの影響で「苦いのが本物」という誤解まで生まれてるみたいです。世の中何が何だかわかりませんね。
もしかして、俺が短気なだけ?
おまけ 入試問題予想コーナー
昨今の和牛の輸出増に伴い、飼料用穀物を輸入すると低下してしまう従来のカロリーベース食料自給率では正当に評価できない国内の畜産業の活動を反映した値「食料国産率」
これは2022年以降の東大2次試験の地理にきっと出ます。統計の区分が変わったりして出たやつは兼業農家のやつとかありますね。